妄想特急 books & music

読んだ本と聴いた音楽のメモ

2020-01-01から1年間の記事一覧

マニア向けかな

ゲット・バック・ネイキッド ―1969年、ビートルズが揺れた22日間― 作者:藤本国彦 発売日: 2020/05/11 メディア: 単行本 ビートルズのゲット・バックセッションで残された音声を元に彼らが何を喋っていたかを時間とともに並べて、解散までの動きを再現する。 …

楽しく読めた

メインテーマは殺人 ホーソーン&ホロヴィッツ・シリーズ (創元推理文庫) 作者:アンソニー・ホロヴィッツ 発売日: 2019/09/28 メディア: Kindle版 『カササギ殺人事件』で一躍売れっ子になったアンソニー・ホロヴィッツ。おもしろかったのでこちらも読んでみ…

全部聴きたい

テイキング・ストック -ぼくがどうしても手放せない21世紀の愛聴盤- 作者:ピーター・バラカン 発売日: 2020/08/07 メディア: 単行本 ピーター・バラカンが勧める21世紀の愛聴盤50枚。 21世紀だから2000年以降のアルバムばかりを取り上げている。これがいい。…

すごい力作

追憶の泰安洋行 細野晴臣が76年に残した名盤の深層を探る (ミュージック・マガジンの本) 作者:長谷川 博一 発売日: 2020/07/14 メディア: 単行本(ソフトカバー) 細野晴臣のアルバム『泰安洋行』を深堀りする本書。 『HOSONO HOUSE』は頻繁に論評されるけど…

さくっと読める

満月の泥枕 (光文社文庫) 作者:秀介, 道尾 発売日: 2020/08/06 メディア: 文庫 最近では道尾秀介もこういうライトなおもしろい小説もあるのだな。 初期のダークな作風もよかったが、さくっと読めるこういうのも悪くない。 話が大掛かりになっていく過程は「…

やさしい物語

小暮写眞館(上) (講談社文庫) 作者:宮部 みゆき 発売日: 2013/10/16 メディア: 文庫 久しぶりに宮部みゆきを読んだ。 なんというかとてもやさしい物語。閉業した小暮写眞館の家をそのまま使って住む主人公家族。この家族、友達、周りの大人たち、みんなとて…

まあまあかな

春に散る 上 (朝日文庫) 作者:沢木耕太郎 発売日: 2020/02/07 メディア: 文庫 ボクシングを辞めてアメリカに渡っていた主人公が40年ぶりに日本に帰ってくるところから始まる物語である。 沢木耕太郎の小説は久しぶりに読んだ。展開がなんとなく読めるが、そ…

楽しい

k.m.p.の、ハワイぐるぐる。 作者:k.m.p. 発売日: 2015/10/16 メディア: 単行本(ソフトカバー) ふと見かけて覗いてみたら楽しそうだったので読んでみた。 そしたらこれが本当に楽しかった。おもしろかった。 著者の2人が車でハワイ島を回るのを、絵と写真…

おもしろかった

一億円のさようなら (徳間文庫) 作者:白石一文 発売日: 2020/09/04 メディア: Kindle版 おもしろくて夢中で読んでしまった。 妻が莫大な財産を隠し持っていたら、というありえなさそうな設定。でももし自分だったらどうするだろうと考えながら読んだ。 なん…

ミステリの古典

黄色い部屋の謎【新訳版】 (創元推理文庫) 作者:ガストン・ルルー 発売日: 2020/06/30 メディア: 文庫 ミステリの古典として有名なこの作品が新訳で出ていたのでいい機会と思い、読んでみた。 自分が海外小説が苦手だし、古典だから今となってはトリックにも…

これが北村薫

太宰治の辞書 (創元推理文庫) 作者:北村 薫 発売日: 2017/10/12 メディア: 文庫 超久しぶりの“円紫さんと私”シリーズで大喜びで読んでみたら、ちょっと違った。このシリーズの要素はほとんどなくて、申し訳程度に円紫さんと正ちゃんが出てくるのみ。 内容は…

すごい探検だ

極夜行 (文春e-book) 作者:角幡 唯介 発売日: 2018/02/09 メディア: Kindle版 北極圏の極夜を旅する探検記。 旅すると言ってもぜんぜん生易しいものではない。20日間くらい太陽が昇らない闇の世界で、月の明かりだけが頼り。気温もマイナス30度を下回る。そ…

これは力作だ

戦禍に生きた演劇人たち 演出家・八田元夫と「桜隊」の悲劇 (講談社文庫) 作者:堀川 惠子 発売日: 2019/07/12 メディア: 文庫 戦時下、演劇に携わる人たちがどうなったのか、演出家・八田元夫とその劇団「桜隊」を中心に描かれる。 演劇は好きでよく観るが、…

いまいち

ぞぞのむこ (光文社文庫) 作者:井上 宮 発売日: 2020/08/06 メディア: Kindle版 ホラーはあまり読まないのだが、タイトルでもしかして期待できるかもと読んでみた。 いまいちだった。 私がホラー小説全般に感じることなのだが、そもそも全然怖くない。映像と…

微妙

田舎 作者:山本直樹 発売日: 2020/08/19 メディア: Kindle版 山本直樹の新作。 オビに「新境地!」とか書いてあるのでちょっと期待した。 確かに今までとはちょっと違うけれど、悪い方へ変わっている気がする。 『レッド』を書いて溜まってたんだろう。単な…

まあそういうもんかな

旅人の表現術 (集英社文庫) 作者:角幡 唯介 発売日: 2020/02/20 メディア: 文庫 著者が雑誌に書いた記事や、他人の本に書いた解説、対談記事など、さまざまな記事を集めたもの。 古いものはデビュー当時のものまで掲載されている。 著者の探検に対する考え方…

うまいなぁ

噂の女(新潮文庫) 作者:奥田 英朗 発売日: 2015/11/27 メディア: Kindle版 これはうまい。おもしろかった。 収録されている短編に共通して出てくる女性。これが「噂の女」だ。 ちょっとずつ出てきて強い印象を残していく、何者かわからない感じがちょっと…

楽しい!

町あかりの昭和歌謡曲ガイド 作者:あかり, 町 発売日: 2020/08/05 メディア: 単行本 歌手・町あかりが自分の好きな昭和歌謡曲をどんどん紹介する本。 ご自身も歌謡曲チックな曲を作って歌っているけど、リスナーとしてそんなに昭和歌謡を聴いているのだろう…

装丁大好き

装丁物語 (中公文庫) 作者:和田 誠 発売日: 2020/02/20 メディア: 文庫 和田誠が今までやってきた装丁について書いた本。 和田誠さんが好きだし、装丁も好きだし、そりゃおもしろかった。 和田さんはイラストレーターとして有名だけど、これを読むと完全にデ…

勢いがあっておもしろい

騙し絵の牙 (角川文庫) 作者:塩田 武士 発売日: 2019/11/21 メディア: 文庫 出版業界を舞台にしたとてもおもしろい小説。 これは最初から大泉洋を主人公のモデルにして書いたのだそう。あて書きというかそういう企画なんですね。 だから当然映像化されて映画…

傑作

漂流 (新潮文庫) 作者:角幡 唯介 発売日: 2020/03/28 メディア: 文庫 沖縄のマグロ漁師・本村実の漂流事故から始まり、沖縄の漁師の、というよりも漁師という海に生きる人々の人間性にまで迫るドキュメンタリー。 この本を読んでいる最中にも漁船の遭難事故…

技ありのミステリ

カササギ殺人事件 上 (創元推理文庫) 作者:アンソニー・ホロヴィッツ 発売日: 2018/09/28 メディア: Kindle版 久しぶりに海外ミステリを読む。各所で評判がよかったので読んでみた。 冒頭、何やら仕掛けがあるなぁと思ってたら、下巻に入って、こう来たかと…

うまい

ナミヤ雑貨店の奇蹟 (角川文庫) 作者:東野 圭吾 発売日: 2020/04/24 メディア: Kindle版 久しぶりに東野圭吾読んだ。 『白銀ジャック』を読んでガッカリし、もう読むことはないだろうと思ってたが、まあ映画化もされてるしそれなりにおもしろいんだろうなと…

興味深い

美術展の不都合な真実(新潮新書) 作者:古賀太 発売日: 2020/05/22 メディア: Kindle版 美術展にはよく行くのでいろいろ暴露されているのだろうなと思って興味深く読んだ。 ただ、そこまで暴露されているという感じではなく、日本の美術館・博物館、美術展…

やさしい

草花たちの静かな誓い (集英社文庫) 作者:宮本輝 発売日: 2020/03/06 メディア: Kindle版 久しぶりに読んだ宮本輝作品。 相変わらずやさしい物語だった。 莫大な遺産が突然転がり込んできた主人公。もうそれだけで波乱の展開が予想される。でもそこは宮本作…

うーん・・・

紅蓮館の殺人 (講談社タイガ) 作者:阿津川 辰海 発売日: 2019/09/20 メディア: 文庫 作者は全然知らなかったが、このミス6位などの宣伝文句に釣られて読んだ。 東大のミス研出身の25歳だそうである。 いわゆる「館」ものであり、吹雪の山荘ものであり、ド本…

怖い

女帝 小池百合子 (文春e-book) 作者:石井 妙子 発売日: 2020/05/29 メディア: Kindle版 今話題のこの本を読んだ。選挙前に読んでおきたかったから。 これは本当に怖い本だった。 というか、この本のとおりだとすれば小池百合子は本当に怖い。 なんか中身のな…

おもしろかった

ししりばの家 比嘉姉妹シリーズ (角川ホラー文庫) 作者:澤村伊智 発売日: 2020/01/23 メディア: Kindle版 ホラー小説はたいして好きじゃないんだけど、この人の作品はおもしろいから好き。 でもやっぱり怖いとは思えなかった。実際にこんな目に遭うのと小説…

これほんとにおもしろい

西巷説百物語 「巷説百物語」シリーズ (角川文庫) 作者:京極 夏彦 発売日: 2014/08/25 メディア: Kindle版 京極はこのシリーズだけでいいくらい。本当におもしろい。 どういう形に持ってくるか楽しみだったが、林蔵メインときたか。 又市も百介もちょっと出…

読みました

幼年期の終り 作者:アーサー C クラーク,福島 正実 発売日: 2012/12/21 メディア: Kindle版 このSFの名作を今読みました。 ずいぶん前に電子書籍で買っていたのを放置してあったので、読んでみた。 有名な作品だし、アーサー・C・クラークの最高傑作という人…