美術展にはよく行くのでいろいろ暴露されているのだろうなと思って興味深く読んだ。
ただ、そこまで暴露されているという感じではなく、日本の美術館・博物館、美術展の現状はここまでひどいので、このように改善していこうという提案が印象に残った。
著者が美術展に関わっていたのは10年ほど前らしいので、現在は変わっているのかもしれない(著者によると変わっていないらしいが)。
おもしろそうな展覧会があるとホイホイ行くだけの単なる美術ファンだから、偉そうなことは言えないが、東博にしても常設展とか東洋館の人の少なさは本当にがっかりする。これで大丈夫かと思う。とてももったいないとも思う。
ここが海外の有名美術館と違うところだろう。世界の人はルーブル美術館に企画展を狙って行くわけではないと思う。常設展を見に行くのだ。
東京都美術館や国立新美術館などはおもしろい企画展をたくさんやるけど、これらが近年の日本の美術展の歪な構造を生み出してきた一因だとは知らなかった。
これからは常設展をもっと見に行こうと思う。