妄想特急 books & music

読んだ本と聴いた音楽のメモ

何なんだろうこれは

百年と一日 作者:柴崎友香 筑摩書房 Amazon 何なんだこれは。 どこがどうおもしろいのかわからなかった。 何十年にもおよぶ話があらすじのように短くまとめられていて、それが33編も入っている。 それぞれが淡々としていて、少しは「ん?」と思う話もあるが…

おもしろかった

朝日新聞政治部 作者:鮫島浩 講談社 Amazon 朝日新聞政治部がどういうところか取材して書いてあると思って読んでみたら、内部にいた著者が辞めた後にこれまでのことを書いた内部暴露本だった。 それはそれでおもしろいから全然OK!出てくる人は全部実名だし…

いいね

僕の樹には誰もいない 作者:松村 雄策 河出書房新社 Amazon 2022年3月に死去した著者の、死後編まれたエッセイ集。 ロッキング・オンはほとんど読んでなかったので、この人の文章を読むこともほぼなかったのだが、なんとなく手に取った。 ビートルズに人生を…

校正の仕事

文にあたる 作者:牟田都子 亜紀書房 Amazon 校正の仕事をしている著者の仕事エッセイ本。 校正の仕事がどんなものなのか、よくわかる。 でもまったく関係ない仕事の人だったらあまりわからないかも(どっちだよ)。 自分はこんな専門家ではないけど、似たよ…

雑学

日本語の大疑問 眠れなくなるほど面白い ことばの世界 (幻冬舎新書) 作者:国立国語研究所編 幻冬舎 Amazon これは日本語についての雑学本だな。 手軽に読めて人に話したくなる知識を知ることができる。 たしかにおもしろいんだけど、読んだ端から忘れてしま…

いい会話

栞と嘘の季節 〈図書委員〉シリーズ (集英社文芸単行本) 作者:米澤穂信 集英社 Amazon 前作『本と鍵の季節』がおもしろかったので続編を。 殺人などは出てこない〈日常の謎〉がメイン。とはいっても物騒な話ではある。 図書委員の高校生2人が主役なんだけど…

すごいな

M資金 欲望の地下資産 作者:藤原良 太田出版 Amazon M資金と言えば田宮二郎くらいしか知らないし、大昔の詐欺話としか思わなかったので、どういう経緯でこんな詐欺ができてきたのか、というのを知りたいそれだけで読んでみた。 そしたら現在でもM資金詐欺は…

楽しかったー!

ビートルズ来日学 1966年、4人と出会った日本人の証言 作者:宮永正隆 DU BOOKS Amazon 発売当時買って積読にしていたものをやっと読み終わった。 ビートルズが来日してコンサートをやったそのことに絞っていろんなことを研究する本。 当時関わったいろんな人…

これまた難しい

ネット右翼になった父 (講談社現代新書) 作者:鈴木 大介 講談社 Amazon 老いて右傾化した父と息子の分断。これ、あるあるなんだよなー。 と言っても我が父がそうなっているわけではない。そこはまあホッとはしているんだけど、コミュニケーションが円滑なわ…

取っ掛かりがいちばん難しい

実家じまい終わらせました! ――大赤字を出した私が専門家とたどり着いた家とお墓のしまい方 (単行本) 作者:松本 明子 祥伝社 Amazon 自分もそろそろ実家のことを考えないといけないなと思い、話題になってたこれを読んでみた。 実家に住んでもないくせに口出…

これこれ

帰ってきた 聞き出す力 作者:吉田 豪 ホーム社 Amazon 「FINAL」が出たので慌ててこれを読む。 前作と同じく、ほぼエピソード集。特にインタビューの極意なんてものは載っていない。こっちの方がおもしろくていいんだけど。 しかしおもしろいエピソードを持…

分厚い

リバー (集英社文芸単行本) 作者:奥田英朗 集英社 Amazon この分厚さに否が応でも期待が膨らむ。 期待以上のものすごい犯罪小説だった。 ミステリだけどトリックとかどんでん返しとかそういうのではなく、緻密な描写で事件にまつわるさまざまな人々を圧倒的…

これはなかなか

吼えろ道真 大宰府の詩 (集英社文庫) 作者:澤田 瞳子 集英社 Amazon 書店で見かけておもしろそうなので読んでみた。 そしたらこれがなかなかおもしろかった! 九州に飛ばされた菅原道真は有名だが、そこで道真がこんなことをやっていたとは。 もちろんフィク…

最高

丸かじりシリーズ(46) 丼めしの丸かじり 作者:東海林 さだお 朝日新聞出版 Amazon しかしこのシリーズも長いなぁ。 そして毎回毎回おもしろい。これだけ好き勝手書けるってやっぱり相当な腕だと思う。 すべてが超くだらない!(褒めてる) 今回今までより…

いいよこれ

いけない II (文春e-book) 作者:道尾 秀介 文藝春秋 Amazon 前巻がおもしろかったので「Ⅱ」の方も読んでみた。 もちろん同じ趣向で、各話のオチは最後の写真でわかるというリドル・ストーリー。 ただ、今回は次の話で解答をちらっとほのめかしてあるので、わ…

うーん・・・

ジョン・レノン 最後の3日間 (単行本) 作者:ジェイムズ・パタースン 祥伝社 Amazon どんなことが書かれているのだろうと思って読んでみたが、なんとも言い難いものだった。 まず『最後の3日間』というタイトルが付いているが、3日間だけを書いているわけでは…

やっぱりいい

にじんだ星をかぞえて (朝日文庫) 作者:上原 隆 朝日新聞出版 Amazon 再読。 読んだら処分することにしている僕でもこの人の作品は全部残してある。 ノンフィクション・コラム。 いろんな人に話を聞いてそれをそのまま書く。それだけ。 極力自分の感想や意見…

泣けてきた

子どものことを子どもにきく ――「うちの子」へのインタビュー 8年間の記録 (ちくま文庫 す-30-1) 作者:杉山 亮 筑摩書房 Amazon 書店で見かけておもしろそうだと読んでみたが、なんだか泣けてきてしょうがなかった。 小さい子どもは特におかしなことを喋る。…

リドル・ストーリー

謎の物語 (ちくま文庫) 筑摩書房 Amazon 道尾秀介の本に刺激されてリドル・ストーリーのアンソロジーを。 有名な「女か虎か」は知っていたがそれ以外は知らない話ばかり。特に「女か虎か」の続編は知らなかったなぁ。全然違う話だけど。 別の作家が書いた「…

予想よりもおもしろかった

移動祝祭日(新潮文庫) 作者:ヘミングウェイ 新潮社 Amazon 別にヘミングウェイに目覚めたわけではない。家にあったので読んだだけ。 でも『老人と海』よりはるかにおもしろかった。 パリで暮らした若い頃を綴った思い出みたいな感じだ。 ヘミングウェイが…

簡単なような難しいような

いけない (文春文庫) 作者:道尾 秀介 文藝春秋 Amazon ミステリ小説だけど答えが出てこない、いわゆるリドル・ストーリーという形式。 4章あって、連作だから繋がってるけどそれぞれに謎がある。タイトルをヒントに本文を読み、各章の最後に1枚の写真が載っ…

おもしろかった

グッドバイ (朝日文庫) 作者:朝井 まかて 朝日新聞出版 Amazon おもしろかった。 幕末の長崎の商人の女性・大浦慶の生涯を描いた歴史小説。 大浦慶は名前をおぼろげに知ってた程度だったが、こんなおもしろい生涯を送っていたのがわかってよかった。 女性が…

すごい作品だ

地球星人(新潮文庫) 作者:村田沙耶香 新潮社 Amazon 『コンビニ人間』がすごかったので適当に選んだのだが、輪をかけてすごかった。 自分を別の星から来たと思い込んでいる主人公。 背景にはつらい現実があって、目を背けたくなるほど。 『コンビニ人間』…

おもしろかった

リバース&リバース(新潮文庫) 作者:奥田亜希子 新潮社 Amazon これもよく知らない作家。書店であらすじを読んでおもしろそうと思って。 雑誌編集者と中学生の女の子が交互に出てくる。 本の佇まいが自分とはぜったい合わなそうな感じだけど、恋愛小説だっ…

まあまあかなぁ

君といた日の続き 作者:辻堂ゆめ 新潮社 Amazon 娘を亡くし、妻と離婚した主人公がある日出会った女の子。 「伏線回収」だの「時空を超えたミステリー」だのとオビにあったのでついつい読んでしまった。全然知らない著者。 よくありそうな設定ではあるが、た…

こんな話だったんだ

老人と海(新潮文庫) 作者:ヘミングウェイ 新潮社 Amazon 家にあったので読んでみた。多分一生読むことはないだろうと勝手に思ってたんだけど、この歳にして初読。 このくらい有名な作品になると、内容云々より「『老人と海』ってこういう話だったんだ!」…

ジョージ大好き

ジョージ・ハリスン インタヴューズ 作者:アシュリー・カーン シンコーミュージック Amazon ジョージのインタビュー集。 過去の雑誌、テレビ、ラジオ、ネットまであらゆるインタビューを集めてある。これがかなり面白い。 ビートルズのことを聞きたいインタ…

笑っちゃう

象の記憶 日本のポップ音楽で世界に衝撃を与えたプロデューサー 作者:川添象郎 DU BOOKS Amazon 川添象郎の自伝。 何というかもう笑ってしまうほどの経歴の持ち主だ。 本当に盛ってない?と疑うような話の数々。あらゆる有名人が怒涛のごとく出てくる。 この…

今これを読む

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 (文春文庫) 作者:村上春樹 文藝春秋 Amazon 今頃これを読んだ。村上春樹は全然読まないのだが、家にあったので。 イメージとしてはわけがわからない観念的なストーリーという先入観があった。でも読んでみたら普通…

執念

そして陰謀が教授を潰した ~青山学院春木教授事件 四十五年目の真実~ (小学館文庫) 作者:早瀬圭一 小学館 Amazon 大学受験で青山学院大学も受けたことがあるが、その時でもこんな事件は風化していたと思う。まったく知らなかった。 そして今に至るまで聞い…