大学受験で青山学院大学も受けたことがあるが、その時でもこんな事件は風化していたと思う。まったく知らなかった。
そして今に至るまで聞いたこともなかった。
この本は当時取材した記者が事件から45年たってその全貌を書いたものだ。
「グリコ・森永事件」のような超有名事件ならいまだに検証する本が出続けているが、言っては悪いがこんな事件を45年もたってどうして書いたんだろうと不思議だった。
著者がもう高齢でこの事件のことを本にしなければ死ぬに死にきれないという気持ちなんだろう。実際最後の本と言っているし。
新しい事実が出てきたわけでもないので「四十五年目の真実」とあるけれど、事件を知るくらいしかない。
しかし、どう考えても陰謀なのに、どうして裁判で勝てなかったんだろう?
春木教授は過ちを犯してはいるが、その報いとしては大きすぎると思う。