2022-01-01から1年間の記事一覧
すごいトシヨリ散歩 作者:池内 紀,川本 三郎 毎日新聞出版 Amazon 老人二人の対談集。 と言っても池内さんはドイツ文学者、川本さんは評論家。 たしかにおじいちゃん二人の懐かしい話などが中心だが、いろんな映画やら文学やらがたくさん出てきて、いちいち…
ボクもたまにはがんになる 作者:三谷 幸喜 幻冬舎 Amazon 三谷幸喜が前立腺がんになった時のことを主治医の先生と対談した本。 前立腺がんは怖い病気じゃないというのを伝えたくてこの本を出そうと思ったのだという。 たしかにがんの中では前立腺がんという…
オン・ザ・ロード (河出文庫) 作者:ジャック・ケルアック Kawadeshobo Shinsha/Tsai Fong Books Amazon うーむ。この有名な小説を死ぬまでに一度は読んでおこうと手に取ったが、これがなかなか進まない。 他の本を読む合間にちょこちょこ読んでやっと読み終…
10の奇妙な話 (創元推理文庫 F シ 10-1) 作者:ミック・ジャクソン 東京創元社 Amazon まあ、「奇妙な話」が好きだというのもある。 でもやっぱり外国人と日本人の「奇妙な」という認識には若干違いがあるんじゃないかなとこれを読んで思った。 たしかに奇妙…
ポップス歌手の耐えられない軽さ (文春e-book) 作者:桑田 佳祐 文藝春秋 Amazon 週刊文春の連載をまとめたエッセイ集。 日々思うことも書かれているが、興味深いのは自分の過去の話や裏話。ファンとしてはとてもおもしろい。青学の頃の軽音楽サークルでの話…
ひとんち 澤村伊智短編集 (光文社文庫) 作者:澤村 伊智 光文社 Amazon ホラー小説があまり好きではないがこの人のだけは読んでいる。おもしろいからだ。 連作ではない純粋な短編集は初めてだと思うが、いろんな趣向が読めると思い、ワクワクしながら読んだ。…
蟻の棲み家(新潮文庫) 作者:望月諒子 新潮社 Amazon 初めて読む作家。書店で見かけておもしろそうと思い読んでみた。 いやぁ、重い話だった・・・。 ミステリだしどんでん返しもあるからおもしろかったけど、社会の底辺に生まれざるを得なかった人間の辛い…
大学の常識は、世間の非常識 (祥伝社新書) 作者:塚崎 公義 祥伝社 Amazon 仕事柄、大学教授とやり取りすることが多く、変わった人が多いなぁと常々感じてきた。なんでこんな変わった人ばかりいるんだろうと不思議に思ってたところに、この本を書店で発見。そ…
嫁の遺言 (集英社文庫) 作者:加藤 元 集英社 Amazon 書店の店頭であらすじを読んでおもしろそうだと思い読んでみたらこれが正解!とてもおもしろい短編集だった。 著者は自分とほぼ同年代、名前の印象と違って女性! 短編は切れ味が勝負だと思っている。別に…
罪の余白 (角川文庫) 作者:芦沢 央 KADOKAWA Amazon 他で読んだ短編がおもしろかったのでデビュー作を。 確かに新人離れした作品だと思うが、やっぱり若干拙い感じもする。 ストーリーはおもしろかった。あっという間に読み終わった。 しかしまあ辛い話だっ…
遠巷説百物語 「巷説百物語」シリーズ (角川書店単行本) 作者:京極 夏彦 KADOKAWA Amazon 巷説百物語シリーズの最新作を読んだ。京極の中でいちばん好きなシリーズだ。 どうやって展開させるのかと思ったら、登場人物をそっくり入れ替えて同じ趣向でと来た。…
デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場 (集英社学芸単行本) 作者:河野啓 集英社 Amazon 彼のことはあまりよく知らず、賞賛と批判があったことだけ知っていた。いろんな経緯を知れるかなと思って読んでみた。 結局、彼は自分の中でどんどん肥大化していく虚…
昨日がなければ明日もない (文春文庫 み 17-15) 作者:宮部 みゆき 文藝春秋 Amazon 杉村三郎シリーズ第5弾。 中篇が3つ。1話目と3話目がかなり辛い話だった。 このシリーズは結構気持ちがどんよりしてくる重い話が多い気がする。 人間の毒の部分をさらけ出…
「空気」を読んでも従わない: 生き苦しさからラクになる (岩波ジュニア新書) 作者:尚史, 鴻上 岩波書店 Amazon 人間関係に苦しんでいる中高生に向けた本。 大人が読んでも参考にはなると思う。 「世間」と「社会」という考え方はしたことなかった。外国人が…
そして夜は甦る 作者:原 りょう 早川書房 Amazon 有名なこのシリーズを最初から読んでみようと思って手に取った。 実は直木賞を取った2作目の『私が殺した少女』は読んだことがあったがもう内容とか印象は忘れている。 ハードボイルド小説でとても雰囲気のあ…
invert 城塚翡翠倒叙集 作者:相沢沙呼 講談社 Amazon 城塚翡翠シリーズ2作目。 前作であんな大技をやってしまったので、あれ以上の驚きはないだろうと、でもちょっと期待して読んだ。 サブタイトルも「霊媒探偵」が使えないので「倒叙集」と。作中、…
筒美京平の記憶 ミュージック・マガジン Amazon 筒美京平の人生の歩みと、その時代の筒美作曲の重要曲の紹介、様々な関係者のインタビューから成り立っている超力作。 特にインタビューはすごい。かなりの人数行っていて、そのどれもが関係者だけあって話が…
新装版 あ・うん (文春文庫) 作者:向田 邦子 文藝春秋 Amazon 初めて読んだ。 男同士の友情なんだけど、わかるようでいささか過剰かも。やはり女性が書いたからなのかな。 子どもをくれっていうのはどうなのか。時代性を加味するとおかしくないのかな。 まあ…
竜馬がゆく(一) (文春文庫) 作者:司馬 遼太郎 文藝春秋 Amazon 実は初めて読みました。 もっと若い時に読んどきゃよかった。もちろんとてもおもしろかったし、わかりやすかったし、読みやすかった。若い時ならずいぶん感化されただろうなと思った。 著者が…
海街diary 1 蝉時雨のやむ頃 (flowers コミックス) 作者:吉田秋生 小学館 Amazon 本棚のスペースの都合で手放そうと決心しまして、最後に通しで全部読んでからと読み始めました。 やっぱりおもしろい。読んでしまったらなんか処分しづらくなってしまった。 6…
希望荘 (文春文庫) 作者:みゆき, 宮部 文藝春秋 Amazon 杉村三郎シリーズ第4弾。 短編集になった。でも辛い内容なのは変わりない。 探偵事務所を構えてどうなることやらと思ったが、編集部とは関係なくなって純粋に事件に向き合うようになって面白くなって…
散歩するアンドロイド 作者:SAORI KADOKAWA Amazon YouTubeでたまに見る「アンドロイドのお姉さん」の旅エッセイ。 本を出すほど有名だとは知らなかった。 Youtubeでは悪く言えばごく普通の旅レポートみたいな動画なので、あまり期待せずに読んでみたら、意…
干し芋の丸かじり (丸かじりシリーズ44) 作者:東海林 さだお 朝日新聞出版 Amazon 無敵の食エッセイシリーズ。 なんでこんなおもしろいことばかり思いつくんだろう。そしてすべてがくだらない!(褒めてる) もう結構なお歳だけど、まだまだ食への興味は尽き…
平場の月 (光文社文庫) 作者:朝倉 かすみ 光文社 Amazon 初めて読む作家。 あらすじでおもしろそうかなと思って読んでみた。 題材としてはいいと思うものの、言葉のリズムが自分と最後まで合わなかった。 須藤のキャラクターがいまいちつかめなかった。サバ…
昭和の名短篇 (中公文庫 あ 96-1) 中央公論新社 Amazon 何気なく手に取った。知ってる名前がほとんどだが、読んだことはなかった。 短編なら気軽に経験値を上げられるかなという下心です。 戦後すぐのものが多い印象。 特に三島由紀夫の『橋づくし』とか小林…
アンドロメダの猫 (双葉文庫) 作者:朱川 湊人 双葉社 Amazon なんでもおもしろい朱川湊人なので、ろくにあらすじも読まずに読み始めた。 主人公の女性が万引きをしようとしている少女に出会う。そこからジェットコースターのように話が進み、一体どこまで行…
だから殺せなかった (創元推理文庫 M い 13-1) 作者:一本木 透 東京創元社 Amazon 全然知らない著者だったがおもしろそうだったので読んでみた。 知らないのも当然、これがデビュー作みたい。 でも1961年生まれで遅いデビュー。 年齢もあるかもしれないがこ…
父の詫び状 (文春文庫 む 1-1) 作者:向田 邦子 文藝春秋 Amazon 再読。 向田邦子はそれほどたくさん読んでいるわけでもないが、このエッセイ集だけは昔から好きでずっと取ってある。 久しぶりに読んでみた。 1編にいくつもの話が数珠つなぎに出てくる。その…
黄昏の囁き 〈新装改訂版〉 (講談社文庫) 作者:綾辻 行人 講談社 Amazon 囁きシリーズの新装改訂版でこれだけまだ読んでなかった。 これも再読だけど忘れているなぁ。毎度恒例だけど。 この囁きシリーズは「失われた記憶」っていうのが共通テーマになってる…
ペテロの葬列 上 (文春文庫) 作者:みゆき, 宮部 文藝春秋 Amazon 杉村三郎シリーズ第3弾。 上下巻の長編だがスラスラ読める。おもしろい。 だが、このシリーズ共通なのか知らないが、なんでこんなにつらい話ばかりなんだろう。 主人公が事件に巻き込まれるの…