妄想特急 books & music

読んだ本と聴いた音楽のメモ

桑田の十八番

桑田佳祐のニューシングル。
「ヨシ子さん」の反動だろう、メロディアスなロッカバラード。メロディは桑田の十八番と言っていいと思う。Bメロからサビが切ない。
こういう切ないメロディに昔みたいに大仰なアレンジをしなくなったのは年齢のせいなのか。どっちも良さがあるけどね。
歌詞はこれまた年齢に合わせたのか合ってしまったのか、映画に合わせたのかもしれないが、人生をしみじみ応援するもの。こういう歌詞が沁みる歳になってしまったなぁ。
収録曲の内でベストトラックと思ったのが「悪戯されて」。これも桑田の十八番である昭和歌謡、ムード歌謡をまんまアレンジに使った前川清直系の名曲。
こういうのやらせると嫌でも才能が溢れてしまうのだろうな。メロディ、歌詞、アレンジ、歌い方、(ついでにMVも)どれをとっても素晴らしい。昔の曲のカバーと言ってもわからないのでは。
少し前に「現代東京奇譚」というこれも昭和歌謡チックな素晴らしい曲があったが、こういうネタだけで1枚アルバムを作ってほしいくらい。
さすがルーツというほど体の中に染み込んでいるのがよくわかる。