妄想特急 books & music

読んだ本と聴いた音楽のメモ

珈琲時光

新宿のテアトルタイムズスクエア侯孝賢監督の『珈琲時光』を見に行った。
小津安二郎監督の生誕100年を記念して、侯孝賢監督が敬愛する小津監督にオマージュを捧げた作品。と聞いたら行かざるを得ない。
というのは少し嘘で、この映画を知っておもしろそうと思い、事前に『東京物語』を見ておいたのだ。その『東京物語』は予想外におもしろく満足した。
そして本番ともいえるこれ。
見事なくらい何も起きない映画でした。っていうか、これ映画なの?
撮影してスクリーンに映せば何でも映画といえるのだろうか?
小津映画を意識しすぎじゃないだろうか。なんでもない日常をそのまま切り取る、みたいな。
“21世紀の『東京物語』がここに誕生した”ってコピーが書いてあるが、『東京物語』の方がよほど『物語』してたぞ。
おもしろい・つまらないという感想を述べる前に、もうちょっと観客を楽しませる映画を作ってくださいと言いたい。
映画に出てくる喫茶店はとても雰囲気があるところばかりで、全部行きたくなっちゃった。
ん、これがこの映画の趣旨ってことはないよな?