妄想特急 books & music

読んだ本と聴いた音楽のメモ

傑作! 見るべし!

少し前に『THE 有頂天ホテル』を見た。三谷幸喜監督の第3作目である。大ヒットしているので、それに大好きな三谷幸喜作品なので、期待しまくりで見に行った。そしてまさにその期待に違わない傑作だと思った。
前作『みんなのいえ』は失敗作だと僕は思っている。自分の家を建てるという実体験を題材にしたのが間違っていたのだ。
今作のように得意技を堂々と繰り出せばこんなすごい傑作が作れるんじゃないか! 得意技とはつまりリアルタイムで一幕もの(ホテル内という意味で)ということ。あと、思わずウソを吐いてしまって取り繕ううちにめちゃめちゃになるというお得意のパターンの応酬。
なるほど、この人は演劇を作るように映画を作ればいいのだ。
あれだけの数の登場人物にそれぞれ見せ場をつくり、伏線を最後にすべて回収し、うまーく締める。ウェルメイド喜劇のお手本のような作品だ。
テーマなんてまるでなく(ホメ言葉です)、大笑いして、映画館を出る頃には楽しかった気分だけが残り、細かいところはすっかり忘れている(えと、ホメ言葉です)。こういう映画って最近ないよね。映画見てあれだけ笑ったのは久しぶりです。