- 作者: 北村薫
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2002/01
- メディア: 文庫
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この人の物知りは知ってはいたが、これを読むと溜息しか出ない。自分の読んだ小説でおもしろかったものをテーマごとに紹介してくれているのだが、その知識量たるやものすごいのだ。
ひょっとしてこの世のありとあらゆる小説を読んでいるのではないかと錯覚してしまうほど、どんどん出てくる。
これはもう小説好きというより「小説マニア」である。
音楽にはこういうマニアはたくさんいるのだから、小説にいたっておかしくはないのだけど、あまり聞かないのはなぜだろう。文芸評論家の中にはいるのだろうか。でも評論家ならばこのくらい読んでてほしいところだ。
途中ネタバレもありながら、紹介される話は全部読みたくなってしまう。
このシリーズは実際アンソロジーを組んでくれていて、これからそれを読むのが楽しみだ。