妄想特急 books & music

読んだ本と聴いた音楽のメモ

シャア・アズナブル

シャアの評伝である。つまりシャアの人生をたどって彼がどういう人間であったのかを探っている。
架空の人物の評伝というアイデアはおもしろい。いかにも現実にいた歴史上の人物を追ったかのような文章もそれらしい。
もともとガンダムの歴史をまとめた著書がある筆者だから、これも書けたのだと思うが、それでもかなりの力作である。
ただ文章が読みにくい。架空の人物なだけにおそらく評伝の形を意識しすぎているのだと思う。難しい表現をことさら使おうとしているように感じる。
また、「〜と言う。〜とまで言い切る」や「〜をする。〜すらする」という表現が頻出する。これが気になってしまった。
イデアとここまでまとめあげる力量はすごいのだから、文章がもう少しわかりやすくできたら、本当におもしろいものになったと思う。
しかし読んでる最中からガンダムを見直したくて仕方がなかった。まあ、僕はもろガンダム世代なので(じゃなきゃこんなもん読まない)幸いにしてDVDはすべて持っている。今夜から見るかな。