妄想特急 books & music

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ジャーニーが帰ってきた!

REVELATION

REVELATION

ジャーニーの新譜。
現在のボーカルはこのアルバムからアーネル・ピネダに代わっている。まったくの無名のフィリピン人だ。
フィリピンではあるバンドのボーカルをやっていてアルバムも出していたというから、まったくの素人ではないが、それにしてもいきなり誰も知らないフィリピン人がジャーニーのボーカルってどうなんだよと思わずにはいられないではないか。
なんでもアーネルがYou Tubeでジャーニーの曲を歌っているパフォーマンスを公開したところ、それを見ていたニール・ショーンの目に留まり、ボーカルに大抜擢なんだそうな。
ニール・ショーンYou Tubeをチェックしているのも笑えるが、ジャーニーの歌を流したら本当にジャーニーのボーカルになっちゃったって、作り話のようで笑うしかない。物真似をやっていたらいつの間にか本物になった栗貫じゃないんだから。
なんでこの彼だったのか。それはこのアルバムを聴けば一発でわかる。
歌声がスティーブ・ペリーそっくりだからだ。これが感心するより先に笑ってしまうほど似てる。知らずに聴けば、スティーブ・ペリーが復帰したと思うだろう。
これはニール・ショーンも飛びついたに違いない。「またスティーブと一緒にできる」とでも思ったんじゃないか。
どんなボーカルを入れてもスティーブ・ペリー時代の曲を完全再現できるはずがない。それはボーカルが替わったバンドの宿命だ。でも、アーネルを入れれば“セパレイト・ウェイズ”も“オープン・アームズ”も“ドント・ストップ・ビリーヴィン”もあの頃とまったく同じライブができる。ニール・ショーンはそう思ったんじゃないだろうか。
じゃなきゃ、過去のヒット曲をアーネルに歌わせてそれをおまけのCDにして2枚組にするわけがない。このセルフカバー集をくっつけたというのが、もうスティーブ・ペリー(の歌声)を再び手に入れた喜びがあふれ出ているとしか言いようが無い。
アーネル・ピネダにはかわいそうではあるが、君はアーネルとしてではなく、スティーブとして加入したのだよ。
そして僕もそれをめちゃめちゃ喜んでいる。申し訳ないが。
このメンバーで来日公演でもしたら、ぜったいに見に行きます。だって全盛期のジャーニーが完全再現されるんだもの! スティーブ・ペリー(違うけど)の歌うあのヒット曲が生で聴けるんだもの!