妄想特急 books & music

読んだ本と聴いた音楽のメモ

森博嗣の小説ではない本

大学の話をしましょうか―最高学府のデバイスとポテンシャル』 森博嗣 著(中公新書ラクレ
大学の話をしましょうか―最高学府のデバイスとポテンシャル (中公新書ラクレ)
人気ミステリ作家であり、某国立大学工学部助教授の森博嗣が語る大学論。といっても全然難しくなく堅苦しくないQ&A形式のものだ。おもしろおかしく読める“大学の先生が喋る大学の知られざる実態”みたいな感じ。
ベストセラーを連発するようになっても大学の先生を辞めないのは、研究が好きだかららしい。どうしても小説家になりたかったわけではなく、成り行きでなっちゃったみたい。こういう人もいるんだなぁ。
森博嗣はかなりいろんなことに“アンチ”的立場をとる人で、世の中で正論と思われてることに力むことなく反論する。理由を聞いてみると、そのどれもが納得してしまう意見で「うーむ、確かにそうだよなぁ」と思わされる。
じっさい知り合いにいたらかなりムカつくやつである。理詰めで来るし(理系の先生だしね)、反論できないくらいしっかりした意見だし、しかもそれをサラリとスマートに言ってのけるし。
直接話したことがあるわけじゃない。文字になっているものだけで人物を判断してはいけない。めちゃめちゃいい人だってこともありうる。でもムカつくのだ。
ただ、本で読むだけならこれほどおもしろいものはない。痛快な意見だと思うだろう。
ミステリの方も読んでみようかな(読んだことないんかいっ!)。