妄想特急 books & music

読んだ本と聴いた音楽のメモ

吉田修一ってどうよ?

パーク・ライフ吉田修一 著(文春文庫)
パーク・ライフ (文春文庫)
芥川賞受賞作品。『パーク・ライフ』と『flowers』の2編が入っている。
この人の作品は2つ目で、以前『熱帯魚』という中篇集を読んだのだが、読後に抱いた感想はほとんど同じだった。つまり、「だから何?」。
なんにも起きない(まあ、実際はちょっとずつ変化はあるんだけど)、小説的なドラマチックな出来事が何も起きない、ある人物の日常を切り取ったような淡々とした作品だ。
柴崎友香 著『きょうのできごと』を読んだときも同じことを思ったのを思い出した。なるほど僕はこういう「淡々もの」は合わないんだろうな。でもこれは芥川賞取ってるし、けっこう売れてるらしいし、好きだって人が大勢いるんだろうね。
パーク・ライフ」の方は日比谷公園が舞台になっているので、よく行く人は親近感を覚えるかもしれない。とはいえ、それだけのこととも言える。
こういうちょっとクール(?)な生活にあこがれる人ってたくさんいそうだな。