妄想特急 books & music

読んだ本と聴いた音楽のメモ

今日読み終わった本

『オーデュボンの祈り』伊坂幸太郎 著(新潮文庫
オーデュボンの祈り (新潮文庫)
最近、話題の伊坂幸太郎。『重力ピエロ』が直木賞候補になったので知っている人もいるでしょう。(このときは石田衣良がとりました)
僕は初めてこの人のを読んだが、もうビックリ。ミステリーというジャンルだけど、こんなミステリー読んだことないもん。
ていうよりこれミステリーなの?
おもしろいつまらない以前に、これだけオリジナリティがある物語を書くというだけで、この人はすごいと思う。
しかもこの伊坂幸太郎、僕と同い年なのだ(1971年生まれ)。すごいというか悔しいというか。
「おもしろいつまらない以前に」と書いたのは、そういう評価でいくと微妙だからだ。あまりに独特すぎる世界観のため、自分の評価基準が通用しないのだ。
先の全く読めない展開、文章の流れるようなうまさ、ギリギリ嘘臭くないオシャレな会話、どれをとってもケチをつけられない。
でもこれはおもしろいのか?
舞台が見知らぬ島で、そこは江戸時代から外界と遮断され続けていて、そこには変な人ばかりが住んでいる。未来が読めて喋るカカシ、嘘しか言わない画家、人を殺すことを許されている男、太りすぎて死ぬまで同じ場所で過ごす女。
まあ、読んでみてください。
僕はもうひとつ読んでみてそれから判断します。