妄想特急 books & music

読んだ本と聴いた音楽のメモ

雪男に取り憑かれた

雪男の捜索するためヒマラヤへの探検隊に加わった著者の体験と、過去の雪男捜索の話をドラマチックに書くノンフィクション。
ドラマチックと言っても著者はジャーナリストとして書いたという。だから雪男を扱っているけれど結構硬派なノンフィクションだ。
『空白の五マイル』を読んで面白かったので続けてこれも読んでみた。前著ほど壮絶な探検をしていないが雪男を探すという荒唐無稽とも言えるテーマに挑んだ人たちを詳しく書いていて、読み応えは抜群だ。
過去には雪男を探してヒマラヤに6回も行き、結局遭難して死んだ冒険家もいる。バカバカしいと一蹴する人がほとんどだが、死ぬまで追いかけ続けるんだからもうこれは取り憑かれていたとしか思えない。
これで死んだら残された家族はやりきれないだろうな。しかしただの登山で死ぬのとどう違うのか。