妄想特急 books & music

読んだ本と聴いた音楽のメモ

アンソロジーはやっぱりいい

贈る物語 Terror みんな怖い話が大好き (光文社文庫)

贈る物語 Terror みんな怖い話が大好き (光文社文庫)

宮部みゆきが編んだ恐怖小説の短編アンソロジー
海外の作品ばかりなので普段自分が読まないものなのがよかった。
この年齢になると恐怖小説といってもあまり怖いものがない。まあ年齢なのかわからないけど、やっぱり子供のころに読んだ方が感受性が強い分だけ怖いのだろうと思う。
だから小説としてよくできているかどうかが評価の基準となるが、ここに収められている短編はおもしろいものばかりでよかった。
猿の手」「幽霊ハント」はおもしろかった。これはなかなか怖い。
デトロイトにゆかりのない車」は怖いというよりいい話だった。
「変種第二号」はフィリップ・K・ディックの短編だから映像化されててもおかしくないのでないか。これも怖くはないけどSFのいい映画になりそうな気がする。
「くじ」は後からじわじわくる系の怖さだ。藤子・F・不二雄の短編にありそうな話だった。
アンソロジーは知らない作家の短編が読めるのが楽しい。