- 作者: 清水潔
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2013/12/18
- メディア: 単行本
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桶川ストーカー事件の本で犯人を特定してしまったあの清水潔記者が作者だ。
今回もすごい。菅家さんの冤罪が晴らされたはいいが、真犯人のことがまったく何も触れられなくなっている足利事件で、真犯人と思われる人物に接触までしている。
殺人犯が捕まらずに堂々と暮らしているこの現状に対する怒りがこの本からほとばしっている。
まったく動こうとしない、というより隠蔽しようとしている警察を告発している。これを読めば誰もが怒り心頭に達するはずだ。自分たちの失敗を隠蔽するために真犯人を捕まえないというのだから、警察という組織は芯まで腐っている。
冤罪で死刑になり、すでに国家に殺されているかもしれない事件に至っては、恐ろしくて本当のこととは思えない。だって誤認逮捕ですら怖いのに、無実の罪で殺されるなんてまさかこの現代の日本であるとは思えないじゃないか。