- 作者: 宮田昇
- 出版社/メーカー: みすず書房
- 発売日: 2013/05/18
- メディア: 単行本
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したがって複本問題などで、図書館が様々に批判されていることも知っている。
そういう問題点を元編集者が分析してくれているのかと思って読んでみたけど、若干違っていた。
編集者時代にはもっぱら調べものをするために利用していた図書館に、現役引退後、一市民として読書するために利用するようになったからこそ気づく図書館の問題点。
それを自分の思い出話なども交えながら語るというものである。
一市民として図書館を利用するのは自分も同じだから、なるほどと思いながら読んだ。
予算はどんどん削られ、運営を外部に委託するなど、効率重視だから、当然汚くなった本を買いなおすことはしない。残念だけど仕方ないのかな。
自分のおこずかいの関係で読みたい本すべて買うわけにいかない。でも図書館で半年待って読むのならさっさと買って読みたい。お金出して買わないと著者を助けることにならない。ひいては日本の出版業界を応援することにならない。そのあたりに僕としても非常にジレンマがある。
図書館の利用でとても助かっているけれど、本当にそれでいいのか、なんだかもやもやしたまま今日も図書館で本を借りる。