Anotherシリーズ最新作。800ページくらいあるすごい厚さ。
前作までを読んだのがだいぶ昔だった。だからあまり覚えてなくて読み直そうかとも思ったけど面倒で。それでもまあ付いていけた。
ミステリとホラーを融合させたこの作者得意のジャンル。
「Anotherなら死んでた」というのがこの界隈でちょっとだけ流行ったように、どんどん人が死ぬ。こんな災厄は恐ろしいとしか言えないが、スプラッター的な描写はあまりなく。
“死者”が誰か、というのがミステリ的な謎で、それで引っ張っていくが、“記憶の改変”“記録の改ざん”が起こるという設定は、ホラーだし超常現象として仕方ないのはわかるが、ミステリでその設定を使ったら何でもできてしまう気がする。
だって地の文で嘘をついてもこの“現象”での記憶の改変だと言えば通ってしまう。
こんな野暮なことは言わない方がいいか。
分厚いけどスラスラ読めたのは確か。