妄想特急 books & music

読んだ本と聴いた音楽のメモ

やっぱり泣いてしまいました

きみの友だち (新潮文庫)

きみの友だち (新潮文庫)

これだけのクオリティの小説を連発できるのがすごい。
小学生や中学生の友人関係。これは大人の会社内の人間関係以上に切実な問題だ。子供は残酷だから平気で他人をいじめるし、きつい言葉を浴びせる。いじめられた方は誰にも相談できずに追い詰められていく。
これを子供を持つ親が読んだら本当に心配になると思う。
本当の友達とは何なのか。それを考えさせられる。
人間の一生の中で一人でも親友を作れたら、それは奇跡なんだろうと思った。大多数の人は親友を作れずに、一人ぼっちで死んでいく。自分には友達がいると思っている人も多分それはうわべだけの友達なんだ。それを思い知らされた。
僕には本当に親友と呼べる人間はいないかもしれない。