- 作者: 上原隆
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2009/06/05
- メディア: 文庫
- クリック: 2回
- この商品を含むブログ (4件) を見る
現在僕がもっとも好きな作家が上原隆だ。この本もいつもと同じように聞き書き。人に会って話を聞いてそれをそのまま書く。テーマも同じ。「どうしようもない悲しみに襲われたとき、人はどうやって自分を支えるのか」。
なんでもない普通の人の普通の話なのに、どうしてこんなに心が揺さぶられるのだろう。
上原隆はほとんど自分の感情を書かない。相手の話した言葉と聞いたこと、やったこと、そういう小さい事実だけを重ねていって読者に大きな感情を抱かせる。
この温かいような冷静なような目は何なのだろう。