妄想特急 books & music

読んだ本と聴いた音楽のメモ

館シリーズ最新作!

びっくり館の殺人綾辻行人 著(講談社ミステリーランド
びっくり館の殺人 (ミステリーランド)
綾辻行人館シリーズの最新作がもう出ると聞いて、うそっ、早すぎる!と思った。だって前回の『暗黒館の殺人』が出たのが去年の9月なのだから。そしたら本当だった。それも意外なことに講談社から出ている子供向けのミステリーシリーズ“ミステリーランド”からなのだ。したがってたしかに子供向けに書かれている。字は大きいし、ルビはたくさんふってあるし。
しかし著者本人が言っているようにこれはまさしく「館シリーズの正統なる最新作」なのだ。トリックや読者を欺く仕掛けなどは若干抑え目にしてあるけど、最後はやっぱり「ええっ、そうなの?」と唖然としたし、なによりおどろおどろしい雰囲気が館シリーズ以外の何ものでもない! 子供に読ませるにはけっこうエグいなぁと思いながら読んだ。そしたら綾辻さん「読んだ子のトラウマになるような物語を書きたい」みたいなことを言っていたらしい。いいねぇ。こういう姿勢(笑)
たしかにこれは子供にこそ読んでもらいたいね。そして本好きになってほしい。