哲学者と文化人類学者の往復書簡集。
タイトルのとぼけた感じとかわいらしい表紙で「二人の学者がおもしろいことを話しているのだろう」と思って、まったく中身を知らずに買った。
そしたらとんでもない間違いだった。
気軽な読み物でもなんでもなく、自分の人生を考え直すようなとても深い考察に満ちた文章だった。
もちろん気鋭の学者である二人の文章は往復書簡とはいえ、かなり難しい。平易な言葉で書かれているが、理解するのに結構馬力が必要だ。
だから、これから何度も読み返して意味を考えていくことができる。
それにしても20年の研究生活で得たすべてを放出して自分の人生を語る学者の鬼気迫る言葉の数々は凄かった。