米軍のコック兵を通して、戦場における“日常の謎”を解くミステリ。
戦場が非日常なのにそこでの日常の謎というのもおかしな話だが、いわゆる“日常の謎”だ。
刊行当時とても話題になったのでぜひ読みたいと思って文庫を待ってた。
戦争の描写、人物造形、文章のうまさなど、思っていた以上におもしろかった。
さまざまな謎を解くことで戦争の辛さを忘れようとしているかのような彼ら。けれど次第に謎解きがどうでもよくなるくらい戦争が厳しくなっていく。
読み終えた時、これがミステリだったことを忘れていた。
これはぜひハリウッドで映画化してほしいなぁ。誰か売り込めないかな。