妄想特急 books & music

読んだ本と聴いた音楽のメモ

いまいちかなぁ

貘の檻(ばくのおり) (新潮文庫)

貘の檻(ばくのおり) (新潮文庫)

子供の頃に暮らしていた村にあるきっかけで息子と一緒に訪れる主人公。過去の忌まわしい記憶をひもといていくと・・・。
いかにも道尾秀介らしい陰鬱な話だ。読んでると気が滅入ってくるが、鮮やかな結末だけを期待して読み進めていった。そしたらそこまで鮮やかではなく、意外ではあったが普通のミステリっぽく終わったのでちょっとガッカリ。
期待しすぎというのもある。でも道尾秀介じゃなかったらがんばって読めない。
だいいち長過ぎる。思わせぶりな描写が多く、それも暗くジメジメした話だから軽快に読めない。それでこの長さはつらいよ。
作者がすごく力を入れて書いたなというのはわかる。