妄想特急 books & music

読んだ本と聴いた音楽のメモ

フォントもデザインされている

ぼくのつくった書体の話 活字と写植、そして小塚書体のデザイン

ぼくのつくった書体の話 活字と写植、そして小塚書体のデザイン

フォントデザイナーの小塚昌彦さんが自らの半生とフォントデザインについてのポイントを綴っている。
普通の人は普段本を読んでいてその文字がある人によってデザインされたものだとはあまり考えないものだ。その文字の形、トメやハネ、ハライなど各部分もすべてデザイナーによってデザインされている。
よく考えれば当たり前のことなのだが、出版や印刷業に携わっていないと考えが及ばない。
小塚さんは毎日新聞社で活版時代から活字のデザインを手がけてきた。その苦労話がおもしろい。
日本語はひらがな、カタカナ、漢字があるから、デザインする数が膨大だ。大体1セット1万字らしい。それを根気強くコツコツとデザインしていく。もちろんチームで行うのだが、気が遠くなるような話しである。
現在の若手のフォントデザイナーの話も聞いてみたくなった。