妄想特急 books & music

読んだ本と聴いた音楽のメモ

美術が好きな人でなくてもおもしろい

楽園のカンヴァス

楽園のカンヴァス

ルソーの絵の真贋騒動に巻き込まれたルソー研究家二人の7日間。
本屋大賞を取ったベストセラー。
なるほどとても読みやすく途中でやめられない軽快な話の運び。本屋大賞もむべなるかな。
美術好きならもちろん、美術に興味がなくてもおもしろく読めるのではないか。ミステリの趣向もある話だから。
もっともストーリーは「そんなバカな」というところも多いが、細かいところには目をつぶるのがいいと思う。
今やネットがあるので、絵のタイトルが出るたびに検索してどんな絵なのか瞬時にわかる。いいのか悪いのか、文章から想像する楽しみが減っていることは確かだ。
ルソーの絵は僕も好きなので本当に面白く読めた。
これがベストセラーになったということはルソーの日本での人気もちょっとは上がったのかな。