妄想特急 books & music

読んだ本と聴いた音楽のメモ

法月綸太郎のこのミス1位

生首に聞いてみろ (角川文庫 の 6-2)

生首に聞いてみろ (角川文庫 の 6-2)

何年か前の「このミス」で1位を取った作品だ。法月綸太郎は昔よく読んでいたが、最近じゃとんとご無沙汰。しかし1位を取ったのを知ると途端に読みたくなる。現金なもんだ。
本格にふさわしい分厚い大長編をなんとか読み終えた。これが、1位? 不完全燃焼のまま終わってしまった感じだ。
まず読みにくい。よく思い出してみたら法月作品てこんなだったな。ディテールが細かいというのか、こんな余計なことまで書かなくていいんじゃないか、とか、とにかくもっとすっきり書けそうな気がした。
あと、肝心のトリックが本格にしちゃ鮮やかではない。そこも狙いのひとつのようだが、娯楽である本格に求めるのってトリックが鮮やかに解けたときのカタルシスなんだから!
わかるよ。これがよくできた本格ミステリだってことはよくわかるよ。
でもそこまで評価されるもんなのか? みんなどのへんが好きなのかなぁ?