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裁判員になりたい?

裁判員制度の正体 (講談社現代新書)

裁判員制度の正体 (講談社現代新書)

つい最近も裁判員制度の辞退できる基準が少し決まったとのニュースがあった。
こういうニュースを見ると、どうも何かがおかしいと思わざるをえない。
なんでこんなに慌ててこの制度を導入しようとするのか。国民の機運が高まって満を持して導入!というのでは全然ないでしょう?
あなたの周りに「かねてから裁判員制度を導入すべきだと思ってたんだよね。やっと決まってうれしい!」という人がいるだろうか。「国民の義務なら仕方がない。呼ばれりゃ行くか」という人ばかりではないのか。
誰がこれを積極的に進めているのか。なんで国民の間に議論や話題にのぼるより先にどんどん詳細が決まっていくのか。
なんかおかしいでしょう?
日本国民が全員参加しなくてはいけない制度なのに、肝心の国民が何も言わないうちに誰かが勝手に決めてしまえることがまずおかしい。
しかもこの制度自体がまるで不完全。あまりのいい加減さにあきれた。急いで誰かが決めたから穴だらけなのだ。
例えば1週間朝から晩まで拘束され、会社も休まなきゃいけないとなったら誰だって「冗談じゃない」となるだろう。裁判員が参加する裁判は凶悪犯罪のものだけだから、裁判も長期になる可能性が高い。1日だけじゃないんだよ、裁判に参加するのって。
施行期限のギリギリまで法律制定にバタバタしているのも、年金制度の失態と同じくらいみっともない。しかしワイドショーなんかでは報道しない。「裁判員制度のこの呆れた実態!!!」とかいう見出しでみのもんたが大々的にやればいいのに。
この本には現代の赤紙裁判員任命の通知)から逃れる方法が書いてあった。これは使える。自分の意に反してこの制度が決まってしまうなら、もう裁判員になることから逃れる方法を考えるしかない。
僕の予想では裁判員制度は始まって数ヶ月から数年で大混乱になり結局廃止になると思う。このおかしな制度が混乱もなく続いていくのなら、もう日本は病んでいるとしか思えない。