妄想特急 books & music

読んだ本と聴いた音楽のメモ

今日読み終わった本

『脳男』首藤瓜於 著(講談社文庫)
脳男 (講談社文庫)
難しい言葉がたくさん出てくる割には読みやすい。したがって文章力はあるのだろう。
しかし何といってもストーリーが中途半端なんだよな。心を持たない鈴木一郎という男の設定はとてもいい。その内面を探っていく精神科医と刑事の出てくる前半はおもしろかった。
しかし後半になると途端につまらなくなる。それは話を進めようとしすぎて、説得力のある説明がなくなったことによるのではないか。
終わり方が微妙だが、まあ、これはこれで許せる範囲だろう。
いちばんダメなのがタイトル。『脳男』はないよなぁ。インパクトはあるが、それだけ。