妄想特急 books & music

読んだ本と聴いた音楽のメモ

予想よりもおもしろかった

 

別にヘミングウェイに目覚めたわけではない。家にあったので読んだだけ。

でも『老人と海』よりはるかにおもしろかった。

パリで暮らした若い頃を綴った思い出みたいな感じだ。

ヘミングウェイがまだ無名時代だからいろいろ葛藤して苦悩しているのが書かれている。

晩年にこの頃を思い出して書いたものらしい。

最後ら辺では本当は次の結婚相手に出会っているらしいが、そこはぼやかして書いているのがねぇ。当時の最初の奥さんに連絡まで取ってこれを書いた手前バツが悪かったんだろう。

フィッツジェラルドと付き合いがあったのは初めて知った。

簡単なような難しいような

 

ミステリ小説だけど答えが出てこない、いわゆるリドル・ストーリーという形式。

4章あって、連作だから繋がってるけどそれぞれに謎がある。タイトルをヒントに本文を読み、各章の最後に1枚の写真が載っているのでそこで事件の真相を読者が当てるという趣向だ。

はっきりとわかる章もあれば、ぼんやりとしかわからない章もあって、そういうのは読後ネットで調べちゃった。

ストーリー自体はかなり重いもので、ちょっと気持ちがどんよりする。道尾秀介はこういうのが多い。

でも総じておもしろかった。第2弾が出ているようなので好評なのかな。読んでみる。

おもしろかった

 

おもしろかった。

幕末の長崎の商人の女性・大浦慶の生涯を描いた歴史小説

大浦慶は名前をおぼろげに知ってた程度だったが、こんなおもしろい生涯を送っていたのがわかってよかった。

女性が主人公だし、幕末の有名人がたくさん出てくるし、大河ドラマに持ってこいじゃないだろうか。

この著者には牧野富太郎を描いた作品もあるらしい。読んでみたい。

すごい作品だ

 

コンビニ人間』がすごかったので適当に選んだのだが、輪をかけてすごかった。

自分を別の星から来たと思い込んでいる主人公。

背景にはつらい現実があって、目を背けたくなるほど。

コンビニ人間』でも思ったが、主人公は変わってはいるが、他人に迷惑をかけていない。そのまま生きるのなら何も問題ないはずなのに、周りの悪意が彼女を蝕んでいく。

こんな物語を生み出せるなんて、作者はどういう頭をしているのだろう。

おもしろかった

 

これもよく知らない作家。書店であらすじを読んでおもしろそうと思って。

雑誌編集者と中学生の女の子が交互に出てくる。

本の佇まいが自分とはぜったい合わなそうな感じだけど、恋愛小説だったら嫌だなと思いつつ読んでみたら、これがおもしろかった。

恋愛も出てくるけど、大きなところでは恋愛小説ではない。

映画化すればいいと思う。

まあまあかなぁ

 

娘を亡くし、妻と離婚した主人公がある日出会った女の子。

「伏線回収」だの「時空を超えたミステリー」だのとオビにあったのでついつい読んでしまった。全然知らない著者。

よくありそうな設定ではあるが、たしかに伏線はあらゆるところに張ってあるし、時空を超えたミステリーだったのでおもしろかった。

特に最後の畳み掛けは「なるほど」と感心した。

でもこの女の子の昭和感と現代の齟齬をおもしろがる会話が、いまいちなんだよな。昭和っぽい言動っていうけど、その頃の小学生ってそんな言葉遣いしたっけなっていうか。些細なことだけどそこで物語にノレなくなる。

どうでもいいことだけど、著者は辻堂出身なんだね。だからこの筆名なのか。

こんな話だったんだ

 

家にあったので読んでみた。多分一生読むことはないだろうと勝手に思ってたんだけど、この歳にして初読。

このくらい有名な作品になると、内容云々より「『老人と海』ってこういう話だったんだ!」という感想しかない!

おもしろいのかと言われればよくわからない。老人が海で漁をして巨大な魚と格闘する話だ。それだけと言ってしまえばそれまでだけど、これが文学史上どういう評価を得ているのだろうか。ここまで有名になるのだから理由があるのだろう。