死刑に賛成か反対か。法学部の学生だった30年以上前からどちらにも入ることができず、ずっとモヤモヤを抱えている。
この本は死刑がどのように行われているか、証言などを集め可能な限り明らかにしている。
日本は先進国ではほとんど唯一死刑がある国である。
世界が死刑廃止の潮流にあるのに、頑なに存続しようとしている。その割に死刑についての詳細は国民に隠されている。それどころか、刑務官などの関係者ですら、限られた人しか知らないという。
賛成反対を言う前に死刑がどんなものなのか、判断材料をくれと言いたい。
賛成派の主な理由は応報感情だと思う。反対派の理由は誤審の可能性などである。
これを読んでもモヤモヤは消えない。さらに深まった気もする。