- 作者: 沢木耕太郎
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2015/12/04
- メディア: 文庫
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丁寧に実に事細かに謎を検証していくところが本当にミステリのようにワクワクする。
あまりに細かいので訳がわからないところもあるが、最後には意外な結論に達する。
しかしこの結論はかなり意外であるが、世界的に見てどうなんだろう? とんでもな推理なのだろうか。
撃たれて倒れる瞬間を撮ったものではない、滑ったところを偶然とらえてしまったアクシデント的な写真である。あるいは撃たれる演技をしてもらってそれを撮ったものである。しかもキャパが撮ったものでもない。ゲルダが撮ったものである。
そりゃマグナムも一言言いたくもなるわな。それでも写真を貸してくれるマグナムはいい奴だ。いや、いい組織だ。
まあキャパもゲルダも関係者もすべて亡くなっている今、真相は闇の中である。
あれこれ推理して楽しむのがいいのだろう。