映画の見方がよくわかる

トラウマ恋愛映画入門

前作の『トラウマ映画館』がおもしろかったので、こちらも読んでみた。
今回は恋愛映画を取り上げているが、“トラウマ”ということだから単なる恋愛映画になるわけがない。一筋縄ではいかない恋愛映画ばかりが紹介されている。
ストーリーはもちろんだが、どの場面に出てくるこの小道具、このセリフ、この音楽、すべてに意味があるという説明をしてくれる。なるほど映画というのはこうやって観ると何倍にもおもしろさが増すんだなというのがわかる。
しかしこれには膨大な知識量が必要だ。まさしく映画評論家しかできないことである。
でもこの本があればその映画がさらに面白く見れるのだからうれしい。
じつはこの本の中で自分が見たことがある映画は1本だけだった。その1本ですら、目からうろこの見方が紹介されていた。
映画を見て、その後この本を読むと「なるほど」と唸ることができそうだ。
第3、第4弾と期待したい。