- 作者: 宮部みゆき
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2010/02/10
- メディア: 文庫
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「模倣犯」と同じ主人公が出てくる。「模倣犯」を読んでいなくても問題はない。僕もずいぶん昔に読んでたからもう忘れている。でも問題なかった。
宮部みゆきは本当にすごい作家だ。上下巻なのにあっという間に読み終わる。いわゆるリーダビリティが抜群なのだ。どうなるどうなると思わせて途中でやめるのが難しい。
しかし内容はどうだろうか。たしかに事件の真相は考えさせられる。前畑滋子と他の人たちのやりとりでは何度も胸に迫る台詞もあった。
でもちょっと消化不良気味に感じたのも確かだ。きっかけとなる少年の謎も(明らかになるわけがないとしても)結局こういう終わり方だし。
この人は内容と文章がばっちりはまった時がおそろしくおもしろい小説になるということなのだろう。