妄想特急 books & music

読んだ本と聴いた音楽のメモ

山岳小説の傑作

灰色の北壁 (講談社文庫)

灰色の北壁 (講談社文庫)

ホワイトアウト」でも思ったが、真保裕一は山岳小説がすばらしい。これも登山シーンに迫力があって、ちょっとしたミステリ風味も加味されていて、本当にすばらしい。新田次郎賞を受賞したのもうなづける。
3編の中編が収録されていてそのどれもが読み応えがある。
登山のシーンを読んでいると人間ってどうしてこんな過酷なことを喜んでするんだろうという不思議な気持ちになる。まあ、自分が山登りをしないからだが。