妄想特急 books & music

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生き生きとした女性

康子十九歳 戦渦の日記 (文春文庫)

康子十九歳 戦渦の日記 (文春文庫)

父の広島市長の死後、二次被爆で亡くなった粟屋康子の日記から彼女の人生を再現したノンフィクション。
19年という短い人生だったが、日記からうかがえる彼女は本当に生き生きとしている。生き残った仲間が皆一様に彼女のすばらしさを語っているのが印象的だ。
これは戦争の貴重な記録であり、また家族の絆の強さを感じさせる記録でもある。康子の家族を思う気持ちは日記から溢れている。
つらい記録ではあるけれど、日本人の強さをここから学ばせてもらった気がする。自分もこのくらい必死で生きていかないといけないなと。