- 作者: 重松清
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2005/05/25
- メディア: 文庫
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異色作だ。ひたすら重く苦しい話が続く。それでもやはりテーマは家族、なんだと思う。
もう本当に最後の最後まで、どうしてこんな救いのない暗闇のような話を続けるんだと息をするのも大変なほど苦しみながら読んでいた。
救いとも呼べないくらいの微かな光を見せて物語は終わるが、よくぞ大げさな結末にしないでくれたと思った。
人はみな業を背負って生きている。ここまでひどくはなくてもこの世で生きる者はみなそうだろう。改めてそれを思い起こさせてくれた話だった。
しかしつらい。体調が万全なときに読まないと押し潰されてしまうかもしれない。