妄想特急 books & music

読んだ本と聴いた音楽のメモ

真骨頂

あやし (角川文庫)

あやし (角川文庫)

宮部みゆきの時代小説は本当におもしろい。おもしろいだけじゃなく全体に流れる江戸の空気が心地よい。浸れる。そしてわかりやすい。
ちょっと怖いホラー的要素がいつもある。それがまた科学の発達していないこの時代の雰囲気にとても合うのである。
お化けや幽霊などといった直截的なものがなく、少し不思議で奇妙な味わい深いものばかり。
まさしく宮部みゆきの真骨頂なのだ。