妄想特急 books & music

読んだ本と聴いた音楽のメモ

クラフト・エヴィングの吉田音

Bolero―世界でいちばん幸せな屋上 (ミルリトン探偵局シリーズ 2)

Bolero―世界でいちばん幸せな屋上 (ミルリトン探偵局シリーズ 2)

クラフト・エヴィング商會が「吉田音」名義で書いた小説。
それぞれ1999年と2000年に出た当時、僕はクラフト・エヴィング商會にはまっていて、すぐに購入。しかし、装丁や中の写真など本そのものがとてもきれいだったので、所有するだけで満足してしまい、今までまったく読んでなかったのだ。10年後のつい最近、実家の本を整理していてこれらが出てきたので、ふと読む気になって開いたら、2冊とも最後まで一気読み。とてもおもしろかった。
吉田篤弘の本はそれほど好みじゃないので、今更どうかとも思ったのだが、全然違った。ちょっとした不思議な出来事が日常に起こるとてもおとなしい物語である。それが好もしい。
前半の伏線が後半でうまく回収されるといった凝った作りにもなっていて、これは映画にしたらいいんじゃないかなと思った。
出てくるモチーフがいちいちおしゃれ。でも嫌味になっていない。
文庫も出てるけど、単行本の方がぜったいにいい。