- 作者: 清水義範
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2000/08/01
- メディア: 文庫
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尾張藩主、徳川宗春の生涯を書いた時代小説。
これを読むまで徳川宗春なんて知らなかった。吉宗のライバルだったそうな。
この宗春をあの清水義範が書くのだ。そりゃ名古屋の殿様だもの、思い入れが強くなって、すばらしい人物に書きがちになるのはわかる。それを差し引いても宗春っておもしろい人だったんだなと思った。
それに清水義範の文章はもともと時代小説向きではない。しかしこの作品でもそのまま書いている。一言で言えば軽〜いのだ。でも嫌ではない。むしろこの殿様を描くには似つかわしい筆致である。