妄想特急 books & music

読んだ本と聴いた音楽のメモ

東野圭吾の傑作

殺人の門 (角川文庫)

殺人の門 (角川文庫)

これはすごい。大トリックなんてまったくないし、すごい事件が起こるわけでもないが、これだけ読ませるのは何なんだろうか。
もう続きが気になって気になって早く読みたくて仕方が無かった。
ある人間に人生を狂わされる主人公のような人はこの世にたくさんいるのだろう。そして狂わせる方の人間も必ずいる。だからこれだけ殺人事件が起こるのだ。
この物語を読んでいると、殺人は必ずしも悪いことではないような気がしてくるから困る。
終わり方もすばらしい。理想的な着地だ。