妄想特急 books & music

読んだ本と聴いた音楽のメモ

ファンになりました

曾我蕭白のファンになってしまった。
きっかけは現在東京国立博物館でやっている「対決−巨匠たちの日本美術」という展覧会。
美術といっても人並みに関心があるくらいで、あとは彼女の行きたがる展覧会についていくだけだった。どんなのが好きかと言われて強いて挙げれば日本美術かなー、くらいで。
赤瀬川源平山下裕二の『日本美術応援団』を読んで、日本美術をさらに好きになっていったこともある。
この展覧会はそんな日本美術の大物が大挙して展示されている。まさにフジロックサマソニである。
中でも見たかったのは、『日本美術応援団』でも紹介されていた雪舟の<慧可断臂図>と長谷川等伯の<松林図屏風>の二つ。両方とも国宝である。
思ったほど混んでなかったので、両作品とも結構じっくりと見られた。いやぁ、実物見るとやっぱり感動する。両方ともかなりでかい。これは本で見てるだけじゃわからないものだ。
でも、曾我蕭白である。なかでも<群仙図屏風>のすごさ。圧倒されまくり。江戸時代にこんな絵が描かれたことにまず驚く。そしてこれもすごくでかい。しかも絵が細かい。超絶技巧と言っても過言ではない。
こんな絵を描く奴はぜったいに狂ってるとしか思えない。そう思って他の作品を見ると、もうすべてが狂ってるのだ。もっと普通に描けないのか!とつっこみたくなる。
蕭白のことをもっと知りたいとこの本を買ってみた。そしたらやっぱり狂気の画家だとか気難しい人だったとかいろんな伝説があるみたいだ。その反面、礼儀正しいまともな人という説もあり、まぁいまさらそんな確実なことはわからないよねぇ。
この本を読んで知れば知るほど蕭白の絵の実物を見たくなった。こうやっていろいろ知ってから見るとまた違った感想を抱くもんである。
さしあたって「対決−巨匠たちの日本美術」をもう一度見に行く。そこで蕭白をさらにじっくり見てやる。