妄想特急 books & music

読んだ本と聴いた音楽のメモ

いまさらこんな本

バトル・ロワイアル』(上・下) 高見広春 著(幻冬舎文庫
バトル・ロワイアル 上 幻冬舎文庫 た 18-1 バトル・ロワイアル 下 幻冬舎文庫 た 18-2
家にあったので(って自分で買ってるんだけど)ちょっと試しに読んでみた。ちなみに映画は見ていない。
いわれているほど残酷な感じもしなかった。なんでだろう? ゲームっぽいからだろうか。殺し方とかはひどいもんだが、ホラー映画にはもっとすごいもんがたくさんある。
しかし何がいけないって、これ、文章がひどすぎ。はっきりいって下手。カッコ書きを多用するのもスマートではなくあんまり好きではない。ロックの歌詞をちょこちょこ引用するのはなんだか安っぽいぞ。
ホラー大賞の選考委員から毛嫌いされて落とされたと当時騒がれたが、これなら内容以前に文章の下手さで落とされるのではないか。
ただ、この中学生が殺し合いをするというアイデアはとてもよい。ストーリー展開もなかなか読ませるものだったし、誰が最後まで生き残るのだろうと気になったし(ま、普通に考えれば主人公だけどね)。
ご都合主義的な部分も多々あったが、まあそれもよしとしよう。それからラストの展開はうまいと思った。
ワンアイデアを元に書いたものでこれだけ売れてしまっては、次の作品を書くのが難しくなるだろうなぁ。現にこれ以降つぎの作品が出てないしね。はたして一発屋で終わるのだろうか?