妄想特急 books & music

読んだ本と聴いた音楽のメモ

ちょっと前に読み終わった本

『ドナービジネス』一橋文哉 著(新潮文庫
ドナービジネス (新潮文庫)
毎回、刺激的な題材を取材しておもしろく読ませてくれる。今回も軽いノリで手にとったら、これがかなり重い内容だった(ってタイトルで察しろ)。
これを読むと臓器売買が単純に悪いことだとは思えなくなってくる。
現実に大金を払っても臓器移植を行って、命が助かっている人の話を聞くと、結局は人を助けることになっているわけだし、こんなに喜んでいるなら・・・と思ってしまうのだ。
もちろんそれに伴って誘拐・殺人など犯罪が行われるのは論外だが。
人の善意だけに頼った国の政策はかなり甘い気がする。
“ドナービジネス”ってこんなところまで行っちゃってるんだなと、現実とは思えない話に背筋が寒くなる。