妄想特急 books & music

読んだ本と聴いた音楽のメモ

またまた我孫子武丸

『少年たちの四季』 我孫子武丸 著 (集英社文庫
少年たちの四季 (集英社文庫)
我孫子武丸を続けて読了。
連作短編集。いわゆる青春ミステリだ。小学生、中学生などの少年少女が主人公の短編が4編入っている。ミステリだから謎があって最後にはそれが解決して終わる。それをやさしく解く探偵役を果たしているのが、少年たちと同じマンションに引っ越してきた萩原さん。この人がまたいいんだ。子供たちをかわいがりすぎるわけでもなく突き放しているわけでもなく、いい距離で付き合っている。子供たちは、普通の大人よりは萩原さんは好きだけど無条件で頼っているわけではない。
子供向け雑誌に連載されていたもののようだから、中高生が読んで楽しめるように書かれているが、大人でもじゅうぶん読める。
でも暗いというか結構重い話が多いのはつらいかなぁ。青春ってそんなもんではあるんだろうけど。