妄想特急 books & music

読んだ本と聴いた音楽のメモ

力が湧いてくる

田園発 港行き自転車 下 (集英社文庫)
富山の自然を背景に、東京、京都などいろいろな舞台で人間の再生を描く。
いつもの宮本輝節と言っていいと思うが、これを読みたいがためにこの人の本を開くのだなあと改めて思った。
登場人物がみな挫折をしいろんな経験を経て再生していく。それは主に人との出会いがきっかけになる。
結構な数の登場人物が入り乱れるので複雑である。でもみんな気持ちのいい人たちでこういう人間関係っていいなと。
そして自分も生まれ変わりたいと思わされる。
小説の力のひとつだろう。

高校野球の問題点

甲子園という病 (新潮新書)

甲子園という病 (新潮新書)

高校野球の感動の裏にあるさまざまな問題点を挙げて解決策を探る。
球数とか日程とか熱中症問題とかいろんな問題がある。
連日二百球投げ続けて肩を壊してそれが感動になってしまうこの不思議。
せっかくの才能を高校3年生で終わりにするなんて馬鹿げている。
そうでないやり方で成功している選手、指導者がいるのだから、それをもっと見てほしい。
いちばんの問題は甲子園は感動があるという世間の空気だろうと思う。