妄想特急 books & music

読んだ本と聴いた音楽のメモ

恐ろしい

津山三十人殺し―日本犯罪史上空前の惨劇 (新潮文庫)

津山三十人殺し―日本犯罪史上空前の惨劇 (新潮文庫)

有名な「津山三十人殺し」の詳細と犯人の人生をたどった本。
結構古い作品だが、最近までこの事件に関してはバイブル的な本だったらしい。
たしかにすごい迫力だし、引用されている資料も多数でよく集めたなと思われるものだった。
結局この事件は関係者は大体殺されているし、犯人は最後に自殺するため、事の真相は闇の中である。したがってどう書こうが推測の域を出ない。
そして最近この本には創作の部分が多くあるのではないかという指摘が出てきたらしい。うーむ。読んだ後にこれだから困るな。
というわけでさらに検証した別の本も読む羽目になった。ま、好きで読んでるんだけど。

楽しく浸れる日記

植草甚一コラージュ日記〈1〉東京1976

植草甚一コラージュ日記〈1〉東京1976

植草甚一の手書き日記。1976年1月1日から7月31日まで。月報として書かれたものをまとめたものらしい。
基本的に原稿を書く毎日なのだが、驚くのは買う本の数だ。毎日古本屋に出かけ、10冊は買っている。毎日ですよ、毎日。ぜったい全部読んでないと思う。もう買うこと自体が楽しいんだろうな。本を整理して買ったことを忘れている本を見つけて喜んでいるんだもん。これは笑った。
でもコレクターってそういうところがある。買って満足してしまう。僕もかつてはCDがそうだった。買ってビニールを破かずに置いてあったことがある。
そして毎日散歩に出かけコーヒーとケーキを食べる。うらやましいなぁ。
本に限らず散歩に出かけると何か買って帰らないと嫌らしい。
すごい人だ。同時代で体験はできなかったけど、こうして追体験していると本当に楽しくなってくる。