妄想特急 books & music

読んだ本と聴いた音楽のメモ

俺たちは志士じゃない

土曜日(7/1)に池袋のサンシャイン劇場演劇集団キャラメルボックスを見に行った。タイトルは『俺たちは志士じゃない』。幕末時代ものだ。
新撰組を抜けようとして追われている主人公2人は、逃げる途中の風呂屋でその場にあった着物を盗んで着替える。その着物が、幕末の志士、坂本龍馬中岡慎太郎のものだったからさあ大変。間違えられても本当のことが言えなくて、思わず坂本と中岡になりきってしまう2人。おかげで倒幕などどうでもよかったのに幕末の混乱に巻き込まれていく。
誰かに間違えられて(なりすまして)、ウソをついてなりきっていくうちに、話がどんどん予想外の方向にふくらんでいくっていうのは、シチュエーションコメディの王道だと演出のマキノノゾミも言っている。このパターンが得意なのが三谷幸喜で、彼なら大爆笑の末、ラストでしんみりさせる。
しかしキャラメルボックス成井豊はギャグもほどほどに、真面目モードでぐいぐい話を引っ張っていく。政治なんかに興味を持っていない若者が、坂本龍馬中岡慎太郎に間違われたために政治に関わらざるを得なくなる。
なんかいろんな意味で考えさせられる芝居だった。もちろんキャラメルなんでエンターテインメント性はじゅうぶんです。おもしろかった。